「母見殺しにした父許せない」震災が引き裂いた家族「再びの出会い」

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   震災から間もなく1年になろうとしている。NHKではこれまで6回にわたり被災者3000人のアンケート調査を行い、その内容が「クローズアップ現代」で紹介された。最近のアンケートには「気力を上げないと生きていけないとか、負けないぞと言い聞かせている記述が多くあった」(NHK社会部記者)という。

「先に行け!頑張って生きろよ! バンザイ!バンザイ!」と叫んだ母親

   アンケートの回答者の一人に岩手県大船渡市の49歳の女性がいる。自宅を津波で失い、母親も亡くした。震災発生時、自分は仕事で外出していたが、家に父親、母親、全盲でダウン症の娘の3人がいたという。津波から車で逃げようとした際、母親は孫を先に車に乗せたあと津波に流されたという。後に父親から聞いたところでは、母は「先に行け」と叫び、「頑張って生きろよ! バンザイ!バンザイ!」との言葉を残したという。

   この出来事は仲のよかった家族を引き裂いてしまった。仮設住宅の隣り合う部屋に暮らしながら、父親とは疎遠になり、一緒に食事を取ることもなくなった。母親の死で父親を責める気持ちがあり、「『お母さんのこと見殺しにしたくせに』って言ったり、言い合いになってしまう」からだった。

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