「不思議な感じがします」「なんでそうなったのか、気になります」。お客もビックリの店が東京・新宿の商業施設ルミネ新宿店にオープンした。一見普通の化粧品売り場のようだが、じつは百貨店「伊勢丹」ブランドを冠した「イセタンミラー」という名の化粧品店。伊勢丹で取り扱っている20のブランドが一堂に会しているのが特徴だそうだ。しかし近くには伊勢丹新宿店もありながら、なぜライバル的な店施設のなかに「伊勢丹」が入っているのか!?
老舗百貨店も外に出て客つかまえる時代
三越伊勢丹ホールディングスの大西洋社長の話では、小売り業が厳しいこのご時世にあって、「お客さんと接する機会をどれだけ多く作れるか」を考えてのことだそうな。「百貨店の店舗で待っているのではなく、外に出て行って、多くのお客さんを捕まえる」(小松靖アナ)戦略に出ているということだ。
「伊勢丹」は今後も、重厚長大な母艦を離れて、あちこちに増殖する予定だという。「イセタンミラー」は3年のうちに、20~30店舗をオープンするという。このほか、三越ブランドの小型店舗をリニューアルしてミニ伊勢丹にしたり、4月20日(2012年)には紳士雑貨を中心に扱う店舗を羽田空港にオープンするという。
文
ボンド柳生