<ラッキーセブン(フジテレビ系月曜よる9時)>今、このドラマに関する話題は、もっぱら瑛太がなぜ途中から出てこなくなったかである。私もストーリー展開からいって奇異な感じがしてたけど、みんなもそう思ってたのね。主役の松本潤を食ってしまうほどの演技を見せた瑛太にジャニーズ側から圧力がかかった、などという憶測まで飛び交っている。
ムチのようにしなやかでキレのある動き、街中全力疾走と見ごたえあった肉体
たしかに瑛太はみごとだった。特に第1話。眉をそり込み、無精ヒゲをはやし、紺のパーカにダブダブのパラシュートパンツという出で立ちで、驚異の身体能力を見せた。パーカのポケットに両手を突っ込んだまま走るフォームにはびっくり。両手を突っ込んで街を全速力で走るなんて、想像しただけで怖い。瑛太は忍者か?
ハイライトは地下の秘密ファイト・クラブで松潤と瑛太が上半身裸で戦うシーン。舞台でボクサー役をやり、鍛え込んである松潤に期待して見たら、瑛太のほうがすごかった。造形的にはちょっと細すぎるが、ムチのようにしなやかでキレのある動き。もっとも、瑛太は格闘技をマスターしているという役なのに対し、松潤は素人という役柄だから不利よね。
しかし、だからといって圧力をかけて降板させるほどジャニーズが狭量だとは思えない。むしろ競演させて成長させようとするはずだ。一説には、大団円に向かって盛り上げるために、瑛太演じるところの探偵・新田を隠しているという説もある。新田は大がかりな陰謀を暴くために1人で闘っていて、最終回近くで再登場する。そしてそれはラッキー探偵社の社長・瞳子(松嶋菜々子)の父親の死の謎を解明することにもなるというわけだ。しかし、これはいかにも制作者サイドの強弁くさい。