民家に侵入してきた牛に、角で腹を刺されて男性が重傷――とのニュースに、スタジオでは「エー!?」とオドロキの声があがった。情報ワイドで人を襲う動物として知られているのは、スズメバチ、カラス、サル、サメなどで、民家を襲うのはクマぐらいである。牛というのはかなりめずらしい。
なんでも鹿児島県の徳之島で、綱を付けられて人とともに散歩中の闘牛が、道路を走ってきたバイクの音に驚いて一人(一頭)で走り出した。のちに1.5キロ離れた民家の庭に入り込んだが、そこでは男性が3人の孫と遊んでいた。男性は体重500キロの牛の前に立ちはだかり、捕まえようとしたが、ケガをしたようだ。
鹿児島・徳之島では500頭飼育
しかし、なぜ闘牛が散歩していたのか。VTRのナレーターもこの点が気になったのか、かなり声を張り上げ、この疑問を投げかけた。番組によれば、徳之島は年に20もの闘牛大会が行われるほど闘牛が盛んで、500頭の闘牛が飼育されているという。闘牛の「散歩」は、闘牛トレーニングの一環として行われる運動なんだそうで、この島ではとくに珍らしい光景でもないという。
文
ボンド柳生