「福島原発民間事故調」割れた菅首相評価―頼りになったが混乱の原因

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   福島第1原発事故を民間の有識者が調べた「独立検証委員会」の報告書がきのう27日(2012年2月)に発表された。内容は多岐にわたるが、「とくダネ!」は菅直人首相(当時)の不手際を強調して取り上げた。

   報告書は関係者からの聞き取りで、すでに断片的に伝えられた内容が多いが、東京電力幹部は聴取に応じなかった。このためか、報道によっては、東電の自覚のなさを強調するなど印象はかなり違ったものになった。

東京電力首脳・関係者は聴取拒否

   毎日新聞と産経新聞は1面で取り上げ、毎日は「官邸の初動、混乱要因に」とし、菅の行動力は評価する一方で、強い自己主張にひきずられたと書いた。産経は「官邸 稚拙で泥縄」とし、菅や官邸中枢が現場に無用の混乱を招いた「人災」と決定づけた。

   菅の発言がさまざまに出てくる。いずれもすでに知られていることばかりだが、たとえば福島原発へ乗り込んだ時、枝野官房長官が「絶対にあとから政治的な批判をされる」と反対したのに対して、菅は「あとからの批判とこの時点で原発をコントロールすることとどっちが大事なんだ」と言う。現地で東電の武藤栄・副社長とのやり取りでは、「なぜベントをやらない」「電源がないため弁が開けられない」「そんな言い訳を聞くために来たんじゃない」と怒鳴りちらした。原発が爆発したとき、原子力安全委の班目春樹委員長に「爆発しないって言ったじゃないですか」と迫り、班目は「あー」というだけだったなどなど。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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