公務員「国家」を「地方」に替えてムダ削減演出
ムダ削減に疑問符がつく話もある。法案づくりを担当する内閣府の福田昭夫総務大臣政務官は、「(国の出先機関の)みんなが地方公務員になりますから、国家公務員として天下るというわけではない」というが、司会のみのもんたは「出先機関はいらないと言っているのに、これでは天下りと変わらない」と吠える。元経産省官僚の石川和男(社会保障経済研究所代表)はこう話す。
「いきなり国の仕事を自治体に中に入れても執行できないのではと、(国の官僚を)派遣する可能性はある。野田さんは『変な地雷が入らないように注意を払う』と言っているが、『オレがやる』とは言っていない。つまり、ここに根本的な国政の問題がある。もはや政策論ではなく気持ちの問題なのだが、それがない」
ムダ削減のための出先機関の原則廃止は、形だけ変えて中身の変わらない制度になる怖れがでてきた。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト