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トマトダイエット―効果あっても医薬品になるまであと20年

   放射能についての話が長くなってしまったが、この他の注目記事をあげておく。メディアなどの影響で特定の食品の効能が過信され、消費者が殺到することを「フードファティズム現象」というらしいが、京都大学の河田照雄教授らの研究グループが、マウスの実験により、トマトには脂肪肝や血中の中性脂肪値を改善する効果があると実証されたと発表して、スーパやコンビニからトマトジュースが姿を消してしまった。そこで「週刊新潮」はさっそく「トマト・ダイエットは効くか!効かないか?」という特集を組んだ。

   トマトが体にいいというのはこれまでもいわれてきたことだから、ブームはすぐ終わるという見方がある中で、絶賛する先生方もいる。大村裕・九州大学名誉教授もその一人だが、こういう研究成果が医薬品になるまでにはあと20年ぐらいかかるというから、気の長い話である。佐藤祐造・名古屋大学名誉教授も、トマトという基本的に毒のないものを食べて肥満が解消されるのなら素晴らしいから、研究を深めてほしいとエールを送るが、トマトがメタボにいいからとトマトだけを食べるようなことをしないようにと釘を刺す。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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