雪に埋もれた車中で2か月―スウェーデン男性「冬眠」してた!?

糖の吸収を抑える、腸の環境を整える富士フイルムのサプリ!

   この17日(2012年2月)、スウェーデンの山中で雪に埋もれた車の中から40代の男性が発見された。後部座席で寝袋に入っていたのだが、何も食べずに2か月を過ごし、口にしたのは少量の雪だけというのでみんな驚いた。

   男性は12月半ばからそこにいて、発見された時はひどく衰弱していて体温は31度だった。メディアは「冬眠状態だったのではないか」という。お調子ものの「とくダネ!」はさっそくこの「冬眠」に食いついた。

クマやリスの「冬眠タンパク質」―ヒトにも似た物質

   笠井信輔アナが「実験をしてみました」というので、何かと思ったら、長野県の野沢温泉村へ行って、あたりの温度を測って地元の人に聞いただけ。「エンジンを切った車の中でどれくらい耐えられますか」

「さあ、1時間かな」
「2か月? 考えられない」

   女性ディレクターが車外の温度(3度)を測り、車内の温度と比べ、「1時間で6度下がりました」だと。あげくに後部座席で寝袋に入ってみせた。バカバカしい。そんなことのために野沢まで行くか。だいいち、スウェーデンはマイナス20~30度だという。比較にもならない。

   そんなことはおかまいなし。笠井は「冬眠については日本の科学者が大発見をしていました」とあげたのが、近藤宣昭さんという冬眠の研究者。何者かはわからない。彼は「リスなどは『冬眠タンパク質』を持っている。これがあれば冬眠できる。人間は『冬眠タンパク質』はないが、似たものは持っている。だから、冬眠と似たような状態をつくれたのかもしれない」という。

   06年に神戸・六甲山で遭難した35歳の男性は、3週間後に救出されたときの体温は22度だった。体温が下がれば代謝が落ちる。その分エネルギーを使わなくて済む。それで生きられた。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
姉妹サイト