笠井信輔アナが「小倉さん、休眠口座持ってますか」
司会の小倉智昭「ありますね、微々たるお金ですが。暗証番号も忘れた」
休眠口座は長いこと利用しないまま死んだようになっている口座のことだ。政府にこれを活用しようという話が出ている。なにしろ、昨年3月時点(2011年)で約880億円。相続などで払い戻す分が約340億円、差し引き約540億円にもなる。ここから管理費用をのぞいた金額を放っておく手はないというわけだ。
ベンチャー企業やNPO支援に活用
最後の取り引きから10年が経ち預金額が1万円以下だと、本人への通知なしで自動的に休眠口座にされてしまう。1万円以上だと、通知されて届けば普通の扱いに戻るが、転居などで通知が届かないとこれも休眠になる。
いったん休眠になるとATMでの扱いが止まるので、これを整理しようとすると、口座のある銀行支店まで出向かないといけない。ところが、金額が150円とか何百円とかだと電車賃の方が高くつく。だから放ったらかし。これが540億円の中身だ。
きのう15日(2012年2月)の政府の「成長ファイナンス推進会議」で議論が始まった。これをベンチャー企業やNPO支援に活用しようというのだ。「事業が被災地で行われれば間接的に復興にも役立つ」という。
古川元久・国家戦略担当相は「12億口座あって、800億円のうち300億円くらい活用できるのではないかという話だった。国が勝手に取り上げるということではない。お金の流れをいかによくしていくかだ」と話す。
街で聞くと、「え、そんなにあるの」「目のつけどころは悪くない」「復興に使われるんなら」と賛同する意見が多い。銀行は「個人の資産だから合意が必要」と否定的だが、運用はしているのだから似たようなものである。法的には、最後の取り引きから銀行では5年、 信用金庫などでは10年で、預金者の権利は失われるのだそうだ。郵貯はまだ発足4年なので休眠はない。
イギリスでは休眠口座調べるサイト
これを活用させている例は多い。たとえばイギリスでは、15年で休眠になり、協同組合基金に移管して、NPOや福祉事業者などを支援している。休眠口座を調べるサイトも作っているという。
小倉「かをりちゃんはありませんか」
真鍋かをり(タレント)「高校時代のアルバイトとか、数百円単位のはありますね。こういう話を聞くと、自分のムダを省く前に、人のものに目をつけたのかなと思ってしまう」
福田和也(評論家)「使うのはかまわないが、イギリスみたいに基金を作るとかしないと説得が難しいかも」
小倉「期限を決めて、それまでに動かす人は動かしてと告知しないといけないでしょう」
「政府がねこばば?」といわれないようにしないとね。