「インフレ目標1%」打つ手なくなって繰り出した「奥の手」効果は?

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   デフレ脱却へ向け日銀がやっと動き出した。前年比1%の消費者物価上昇を目指し、それが見通せるまで実質的なセロ金利政策で10兆円の資金を供給するという。米連邦準備制度理事会(FRB)が1月に2%のインフレ目標を導入したのに右へ倣いした形だ。

   コメンテーターの逢坂ユリ(資産運用コンサルタント)は、「アメリカはスピードが速いしやる時は大胆。アメリカが本命チョコなら日本は義理チョコかな」と皮肉る。

日銀は渋々引き受け

   なぜもっと早くやらなかったのか。東日本大震災で地盤沈下し、水浸しになった港湾の復旧で政府が建設国債を発行して、インフレ目標を導入した日銀がそれを引き受けるなどの措置をとっていれば、もっと早く復旧、復興に着手できたはずだ。バカバカしい政争に明け暮れた政府・与党も日銀も、毎度のことだが、主要ポストにいる人材の決断力のなさに呆れる。

   では、今回の日銀の方向転換でどれだけ効果が期待できるか。司会のみのもんたが「政府と日銀の歩調はどうですか」と、元総務相の片山善博に聞く。

   「政府は打つ手がなくなっていた。財政出動で公共事業をバンバンやれる時代じゃないし、国会でも責任を日銀へ押しつける議論が多かった。日銀はしぶしぶ引き出された印象がある」

   はて、消費税増税とデフレ脱却という矛盾する課題に加え、、しぶしぶながらのデフレ脱却策でうまくいくのか。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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