橋下徹・大坂市長がきのう13日(2012年2月)に開かれた 大阪維新の会の全体総会で、坂本龍馬になぞらえた「船中八策」なるものの概略を発表した。政権公約というのか、国政改革のための具体的な柱建てになるもので、なるほどもあれば、ええっ!もある。
大風呂敷広げて見せたが、さて実現の可能性は?
並べてみると、(1)首相公選制 (2)年金積み立て&掛け捨て方式 (3)大阪都構想 (4)道州制 (5) 参議院の廃止 (6)TPP参加などだ。橋下は首相公選制について、「自分たちのリーダーは自分たちで選ぶんだという基本はしっかりおさえて、これまでの選び方を変えないといけない」という。
年金掛け捨ては受給開始時に一定の資産がある人は支給がないというもので、これは別の「所得税を下げ消費税を上げ資産課税を強化」という策によって、貧富の差を緩和する狙いだ。これには当然、「60歳で資産があっても、80、90まで生きるわけだから…」と批判もある。
参院の廃止には憲法の改正が必要で、そう簡単にはいかない。民主党の輿石幹事長は「この問題で橋下氏と会うことはない」とにべもないが、維新の会の浅田均・大阪府議会議長は「いままでにない価値観を持って政治をやっていく。日本全体をリセットする必要を多くの有権者は考えていると思う」と話す。
維新政治塾に民主党衆院議員も応募
「維新の会」が来月にも立ち上げる「政治塾」への応募は3326人になった。北海道から沖縄、海外からも応募があるという。民主党の現職議員もいた。高橋昭一衆院議員(兵庫4区、1回)で、「民主党の人間として勉強会に参加したい」というが、政治塾は現職議員を受けないので実現はしない。橋下は「3300人もの方がやってやろうかという気になってくれることが、日本もまだまだ捨てたもんじゃないと思いましたね」と言う。
司会の小倉智昭「船中八策って、きちんと公表したのは昨日が最初でしょ。橋下さんは前から言ってはいたけど、応募してきた人たちは昨日の会見を聞く前に応募しているわけだ。どうです?」
竹田圭吾(ニューズウィーク日本版編集主幹) 「そんなに目新しくはないのだが、売り込み方が上手い。維新とか船中八策とか明治維新のイメージを上手く使って、イメージ先行で既成政党への反発とか不満をうまく吸い上げている」
小倉「維新の会は国政に200人を送るといっているが、橋下さんの人気は大坂だけじゃなくて全国的ですよね」
ショコタンこと中川翔子(タレント)は「若者に言葉が届きやすいというか、ビシバシ言ってくれるので気持ちいいな、他の人と違うなというのがある」なんてケロリという。この子くちものおじしないで案外面白い。
維新の会は2週間後に骨子を発表すると、田中大貴アナが伝える。じゃあ昨日の八策はただの「見出し」か。