トヨタ「落ち目」なのか?「踏ん張った」のか?新聞によって印象真逆

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   オープニングトークで司会の小倉智昭が珍しく経済の話を取り上げた。きのう7日(2012年2月)に発表されたトヨタの決算が、新聞によって印象が大きく違うというのだ。読売新聞はトヨタの営業利益(4~12月) が72.3%減の1171億円で、3月期の予想は税引き後利益2000億円だが、日産、ホンダに次ぐ3位になりそうだという。

   東京新聞も同じ数字を元にしているが、700億円の上方修正をしていて、これはエコカーの追い風があったという内容。小倉は「トヨタは何とか踏ん張りましたよという感じ。興味があるのは伊知地専務のコメント。面白いいい方をしている」という。伊知地専務は「ここ2、3年、作りたくても作れない、売りたくても売れない時期が続いていたが、現場力を磨き、斧を研ぐ時間ができた」と話した。1ドル78円くらいでやってきたから国際競争力が強まり、震災やタイの洪水がなければ、おそらく利益は倍増していただろうという。東京新聞はこの部分を別稿でくわしく伝えていた。

「為替の覆面介入」に三菱ケミカル社長「企業がやるべきことは別にある」

   小倉は次に日本経済新聞や朝日新聞が伝えた「為替の覆面介入」に触れた。日本は昨年11月の4日間で9兆円の単独介入をしていたのだが、これにアメリカの財務相が怒っているという。朝日によると、米国は「中国や韓国に示しがつかない」といっている。中国に対して為替介入を緩めて人民元を切り上げるよう迫っているその鼻先で、日本が単独で為替介入をやられてはたまらないというわけだ。

   小倉「ユーロも揺れているし、このままだと75円くらいになってしまう。一般の経営者たちは介入はありがたいと言っているんですが、三菱ケミカルの小林社長はこういっている」 と紙面を紹介した。小林社長は「(為替介入)を何兆円レベルでしても仕方がない。政府に頼る頼らないというより、 どう布石を打てば倒産することはないのか、(事業が自助努力で)やっていくのが必要だ」とコメントしている。

   小倉「この言葉重いですよね。同じ話でも、書き方によって印象が変わる。皆さんはどうお考えでしょうか」

   為替介入はある意味では金をどぶに捨てるような技だ。これで輸出産業は喜んでいるが、それでなくても自動車、家電は補助金をたっぷりもらっている。国民全体で考えた時にどうなのか、という覚めた視点が必要だろう。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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