若手バレエダンサーの世界的登竜門とされるスイスのローザンヌ国際バレエコンクールで、高校2年生の菅井円加さん(17)が優勝した。素顔は「自分に厳しく、すごい努力家」(バレエ教室の後輩)だという。
おねえちゃん見ていて「私もやってみようかな」
15歳から18歳が参加できる若手バレエダンサーを対象にしたこのコンクールは、優勝者は世界の名門バレエ学校へ1年間の無料留学が認められ、留学中は133万円の生活支援も出る。菅井はクラシック(古典舞踊)とコンテンポラリー(現代舞踊)の両部門で9人の審査委員全員が1位をつけた。
審査委員の一人で、1983年にこのコンクールで入賞した世界的ダンサーの吉田都は、「すべてに関してレベルが高かった。技術的なもの、表現もそうですし…。急に舞台に立って輝きだし、みなが注目するようになったのも、彼女が持っている力だと思う」と評価する。
両親と姉の4人家族で、3歳からバレエを始めた。「上の娘がバレエを習っていて、『私もやってみようかな』という感じだった」(母親の賀子さん)。1日4、5時間の練習、帰宅が夜の12時ごろになることも多かったらしいが、弱音は吐かなかった。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト