不法行為は20年、瑕疵担保責任は1年の壁
田中喜代重弁護士が解説した。訴えた理由は2本立てで、(1)予見できたのにやらなかった不法行為と(2) 売買の瑕疵担保責任。不法行為の方は、先に作ったURは地盤改良をしていたのに三井不動産はしなかったと原告は主張しているが、田中は「URは 鉄筋住宅で重いので強化する必要があったのかもしれない。一方、三井の方は木造なので同列に論じられるかどうか」という。
羽鳥「パイルは地盤のためではなかったかもしれない?」
また、不法行為は20年間しか責任を問えない。ここは30年経っている。除訴期間の始点をどこに持ってくるか。さらに2つ目の瑕疵担保責任は1年までだ。
田中「結論から言うと、どうなるかはわからない。また、相手が三井不動産という大きな会社だったから裁判もできるが、相手によっては不平等も起るということ」
羽鳥「不動産は一生の買い物なのに、責任が1年ですか」
法律は不動産のためだけじゃない。この訴訟の成り行き次第では別の動きも出てくるかもしれない。その意味では注目の裁判になる。早く動いてもらいたいものだ。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト