ゴーッという音が聞こえた次の瞬間、大量の雪が襲いかかってきた。おととい1日(2012年2月)、岩盤浴で有名な秋田県仙北市の玉川温泉の近くで3人が死亡した雪崩事故の現場に岸本哲也リポーターが入った。
大雪の去年よりさらに30センチの積雪
取材車が入れたのは玉川温泉に向かう山道の途中までで、そこから温泉までは徒歩で約45分かかった。温泉に近づくに従って道路沿いの雪の壁は高くなり、温泉手前では「高さはおよそ10メートルはあると思われます」と岸本。玉川温泉の村木勝正支配人は「急を聞いて岩盤浴のテントに駆けつけたが、テントが雪に埋まりどこにあるのか分からなかった」と話す。
岸本は「事故のあった1日午後6時には、雪の多かった去年の2メートル87センチより、さらに30センチ近く多くなっていました」
メインキャスターの小倉智昭「雪崩が起きるような高い山が現場周辺にあったの?」
岸本「高い山はありませんでした。高さ100メートルぐらいの山があるだけでした。ただ、降り積もって固まった雪の上にパウダースノーのような新雪が積もり、その部分が崩れ落ちたと見られています」
「吹雪がひどいから見合わせて欲しい」とお願い
小倉「東北の山深い温泉地の中には、冬は閉鎖する所もあるが、玉川温泉は閉めなかったのかな」
コメンテーターのピーコ(ファッションジャーナリスト・コラムニスト)は「岩盤浴というのはゴザを敷いたり毛布にくるまったりして、横になっているものでしょう。異変に気づいても逃げる暇がなかったのでは」という。
岸本「事故当日は吹雪いていたそうです。それで、宿の人が今日の岩盤浴は見合わせて欲しいとお願いしていたそうですが」
雪魔という言葉がある。まさにそれだった。