「政府は調査機関じゃないから全部は出さない」(内閣官房審議官)
なぜこれらが公表されなかったのか。玉川は当時の菅首相の側近、下村健一・内閣官房審議官に聞いたところ、「ボクもその試算は見ました。しかし、政府は調査機関じゃないから、全部出すわけではない」と、シレっと言う。
玉川「脱原発で、菅さんとしては有利なデータではなかったのか」
下村「そこが政権の責任で、菅さんは政府として本当に脱原発を進めるには『出したいけど、出せない』気持ちだった。もしこのデータが間違ったりしたら、必要以上に不信が生まれると。苦渋の選択だった」
変な理屈だ。両方出しておけばすむことだ。そうすれば、いままかり通っている試算の前提がおかしいこともはっきりしただろう。梶山氏も「もう少しわかりやすく発表できた」という。
松尾「菅さんがそんなに慎重な人だとは思えない」
赤江珠緒キャスター「あとで発表する予定だったのか」
玉川「足りないと言って足りたら問題ないが、逆だと大変なことになる。だからそれを固めていたら、その間に政権が終わってしまった」
しかし、民主党政権は続いているわけだから、結局は官僚に丸め込まれてしまったという ことか。このあたり、玉川のいつもの切れがいまひとつだった。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト