アナウンサーの笠井信輔が心配そうに語る。きのう30日(2012年1月)、国立社会保障・人口問題研究所が発表した人口推計のことだ。けさ(31日)のオープニングトークは人口問題で盛り上がった。
1都6県がゴッソリなくなる2060年
2060年には日本の人口はいまの1億2806万人から4000万人も減って8674万人になる。関東地方の1都6県の人口がそのままごっそりなくなるということだ。その4割は65歳以上の高齢者で、笠井が心配するように、年金問題が深刻さを増す。1995年に現役世代4.8人で1人の高齢者を支えていたが、2010年には2.8人、2060年は1.3人で1人を支えることになる。小倉が解説する。
「子どもは1人で作るのではなくて、2人でつくるわけですから、1人の女性が2人以上の子どもを産んでくれないと人口は減っていきます。国連は人口に対する65歳以上の高齢者の割合が7%を高齢化社会の入口、14%になると高齢化社会に入ったとするわけですが、日本は入口から高齢化までとてつもなく早くて24年で達してしまった。フランスは115年、スウェーデン85年、イギリス47年に比べ突出している。何も手を打って来なかったためだ」
「待機児童の問題、社会復帰…不安ばっかり」
小倉が続ける。
「社会保障にどれぐらい金を使っているか、日本では大半が高齢者のためで、現役世代や将来を担う子どもたちのためには使われているのはごくわずかだ。ここを増やしていかないと子どもは増えていかない。フランスは1993年に出生率が1.66まで下がったが、女性が働きやすくするなど少子化対策に取り組み、2008年に2.01まで回復した」
アナウンサーの中野美奈子「産む側からいわせてももらうと、待機児童の問題とか、子どもを産んだとしても社会復帰できるのだろうか、そんな不安がいつもある」
笠井「われわれも少子化対策など福祉の方へ向かうなら、消費税アップも良しとしている」
若いアナウンサーの田中大貴も「同級生の間でも経済的な問題から子どもをつくるかどうかで悩んでいる人が多い」と話す。小倉の話は中国、インドへと飛ぶ。
「中国の人口はいま13億人。でも、1人っ子政策をしたでしょ。2100年は9億人になる。同じアジアのインドは12億人。インドは子どもに力をいれ教育も熱心。やがて、中国を抜きますよ。日本はどうするんでしょうか。お手並み拝見しようにもお手並みがないんだもの、ずーっと」
文
一ツ石| 似顔絵 池田マコト