「橋下・石原新党待望論」ハシズム現象の危うさ―舌鋒鈍い週刊誌
橋下徹大阪市長の「ハシズム旋風」は永田町まで巻き込もうとしている。国民新党の亀井静香代表が1月25日夜、東京都内で石原慎太郎都知事、たちあがれ日本の平沼赳夫代表と会談した。これは石原新党立ち上げの話し合いだと見られているが、「週刊文春」の「橋下徹400人チルドレンに日本が牛耳られる!」の中で、田原総一朗は「(6月解散7月総選挙になれば=筆者註)選挙で石原新党が勝てば、大阪維新の会と連携して、それに自民党が乗る」と見立てているようだ。橋下は石原と組み、首相公選制も視野に入れており、自らが名乗り出ようとしているともいわれている。
この橋下旋風の前で、最近の週刊誌は舌鋒が鈍くなっているように思えて仕方ない。むやみやたらに批判すればいいわけではないが、各誌の橋下ものを読んでいると、橋下待望論のようなものが透けて見えるような気がするのだ。彼の劇場型政治は注目を集め、大阪ばかりでなく全国に橋下待望論が拡がっていることは間違いないだろう。だが、彼の目指しているものがいまだ明確でないにもかかわらず、格好いい、わかりやすいというだけで拡がっているハシズム現象の危うさは、徹底的に検証されてしかるべきであろう。