欧州・カナダ国民10万人に議員1人、日本は27万人に1人
そこで、議員1人当たりの人口をG7各国で見ると、ヨー ロッパとカナダは10~13万人。アメリカだけ71万人とケタが違うが、これは独立性の高い州議会のためだ。対して日本は27万人。議員数は人口に比べてヨーロッパの半分以下と少ないのだ。もともと日本の議員数は明治時代に、郡に1人と決まった。当時は郡の人口が10万人くらいだったからだ。その後、人口がどんどん増えたということらしい。
玉川は各党の国会議員に「なぜ議員定数削減なのか」を聞いて回った。
城島光力・民主党国対委員長「身を切ることが先行しないと、国民負担(増税)をお願いできない」
玉川「国の負担ということなら、歳費(経費)の削減の方が効果がある」
城島「身を切るのと金額とでは質的に違いがある。場合によっては、自分がひっかかるかもしれないという覚悟がいる」
玉川「選挙に強い議員、世襲みたいな人ばかりになるのではないか」
城島「可能性は否定しませんが、最終判断は有権者ですよね」
自民党の田野瀬良太郎幹事長代行は「身を削るのは数も歳費削減もある。ただ、削減幅は定数削減の方が大きい。あまり貧乏にしてしまうと、金持ちしか政治家になれない」という。これには明らかに事実誤認がある。
松尾が噛み付いた。「全く逆。政治家にうまみがあるんだ。政治家はほぼボランティアに近くなっていいと思う。そういうシステムを作ればいいんで、今のままお金を減らそうとするから貧乏だとなる」
これが正論。玉川も「議員をおいしくない職業にしないといけない。選挙にお金をかけないといけない人は、国会議員にならなくていいというくらいの意識にならないと」という。定数と金額、議論の意外な盲点が見えた。