「ドコモ不通」スマートフォン急増に追いつけない交換システム

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   「連絡取れなくて困った」「最悪でした」。きのう25日(2012年1月)の朝、通勤のサラリーマンたちは大変な災難だった。JR山手線など各線が止まって、「遅れますと」と会社や取引先に連絡しょうにも、今度は携帯電話がつながらない。NTTドコモの携帯電話が約5時間にわたって通話やメールの送受信ができにくくなる障害が発生したのだ。影響は東京都心の252万人に及んだ。

新型機に替えたのに不具合

   山手線がストップしたのは午前9時5分ごろ。新宿駅と新大久保駅の間でガード下から煙が出ているのを運転士が発見、約50分間運転を見合わせた。NTTドコモは当初、トラブルの原因をこの連絡に乗客が一斉に携帯電話を使用したためと説明していたが、そうではなかった。通信障害は電車が止まる30分前の午前8時半ごろ起きていた。原因は何だったのか。

   武蔵野学院大学の小暮祐一准教授によると、「言ってみれば、急激に増えたスマートフォンの対応に手間取っている。今回のトラブルはパケット交換機と呼ばれる設備が故障したため」という。パケット交換機とは、メールなど携帯電話からのデジタルデータを振り分ける機械。NTTドコモはきのうの未明、より処理能力の高いパケット交換機に取り替えたが、その新型機で不具合が起きた。

アドレス変わったりメール届かないトラブル続き

   ドコモをめぐっては先月、スマートフォンのメールアドレスが突然別のアドレスになるというトラブルが発生、今月はじめにもメールが届かないなどの通信障害が起きたばかりだった。

   コメンテーターの山口義行(立教大学教授)は「どこかシステムを変えると予想しきれないものが起きる。いずれにしても、短期間に利用度が急激に増え、それに追いついて行くのが大変という感じがする。あんまりひんぱんに起きると不信感が生じる」と指摘する。

   司会の小倉智昭は「子どもの頃は、電話なんて10軒に1台ぐらいしかなかった。そういう時代から考えれば、ぜいたくな悩みというのかもしれません。ここまで発展すると、不都合が起こらないように頑張ってもらうしかしょうがないです」と物分かりのいい締めくくりをしていた。

文   一ツ石| 似顔絵 池田マコト
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