鉄平35歳とテッペイ13歳を行ったり来たり
回転扉のように2012年の現在と1990年とを行き来するのが最初はわずらわしいが、慣れると厳しい現在とお気楽なバブルの時代の対比が際だって、おもしろい。バブル当時をリアルタイムで知っている人は、ちょっとくすぐったいかもしれない。
「ハローワーク」なので、1話ごとにある職業を取り上げて、その周辺の人間模様が描かれる。第1話は古本屋の親子、第2話は銀行員と町工場経営者だ。テッペイは鉄平に導かれていろいろな仕事の現場を見ていくうちに成長していく。35歳の鉄平もきっと一緒に成長していくのだろう。松岡昌宏は侠気(おとこぎ)のある熱血漢らしいから、ますます力の入った鉄平になるだろう。
脇役では、鉄平の上司を演じる小松和重がすっとぼけた好い味を出している。また、塾の講師・真野先生(桐谷美玲)のバブルファッションは笑える。ン? でも、あのヘアスタイルの前髪は身に覚えが…。キャハ、恥ずかしい。
(カモノ・ハシ)