「震災復興に投資しませんか」劇場型金融商品詐欺こうして騙す

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   警察庁によると、昨年(2012年)は振り込め詐欺の被害総額が100億円を突破したという。詐欺被害がいっこうに減らないのは、詐欺師たちが手口を次々に進化させているからだ。騙されるほうにも落とし穴があった。

数人で役割分担して大口狙い

   増えているのが劇場型詐欺。警察庁の池田宏特殊詐欺対策室長によると、「読んで字のごとく、犯人グループがシナリオに基づいて役割分担し騙す手口」という。オレオレ詐欺に詳しい紀藤正樹弁護士も「オレオレ詐欺はもはや騙しにくいということで、それを発展させた劇場型詐欺が多くなっている」という。

   兵庫県で昨年11月、70歳代の女性のところに「株に関心はありますか」という電話があった。女性が「昔、株で大損した」と話すと、「電話して良かったです。当社は株で損害を受けた方の救済を行っておりまして、弁護士を紹介しております」としつこい。数分後、今度は弁護士を名乗る男から電話があり「損害を回復する会社を紹介する」という。

   損を取り戻せると信じてしまった女性がその会社に電話すると、別の男が出てきて「損害回復センターです。お客様の救済に関してはまったく問題はありません」と安心させ、たたみ掛けるように「ただし、介護関連の会社の債券を購入していただく必要があります」と言い出した。女性は言われるままに、コンビニから宅配便で7回にわたり総額3000万円を送金してしまった。

   とくに増えているのは、こうした架空の金融商品を道具に使った詐欺で、昨年は769件、被害総額70億円にのぼっているという。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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