昨夜23日(2012年1月)に福島・浜通りで震度5弱の地震があった。東京でも揺れたが、この日、東大地震研が首都直下型地震の予測を出していた。「M(マグニチュード)7級の直下型地震が4年以内に70%の確率で起る可能性がある」というのだ。これまでは「30年以内に」だった。なにが変わったのか。
東日本大震災から昨年12月までに首都圏で起きたM3以上の地震の発生状況から計算したものという。震災前は5年間で500回だったが、震災後は1日あたり1・48回 と5・5倍に増えた。
マグニチュード7クラス
マグニチュードが1大きくなると発生頻度は10分 の1になるという経験則がある。これをもとにM7クラスの発生確率を計算したところ、4年以内に70%、30年以内だと98%になった。M7とはどれくらいかというと、 安政江戸地震(1855年、死者7000人) がちょうどこれくらい。以後、1894年(震源地東京、M7)1895年(茨城、M7・2)、1921年(茨城、M7)、1922年(三浦半島、M6.8)、そして1923年に関東大震災が起きている。
関東大震災は三浦半島沖でM7・9、 最大震度6、死者不明約14万人。火災による被害が大きかった。阪神淡路(95年)がM7・3、最大震度7、死者不明約5500人、新潟中越(04年)がM6・8、最大震度7、死者不明68人だった。
司会の羽鳥慎一「このクラスが来ると。30年だとまだ先と思うが、4年といわれると怖い」
小松靖アナ「地震の数がものすごく増えている」
建物全壊約85万棟、死者1万1000人
首都直下型だと建物全壊が約85万棟、死者1万1000人という予測もある。しかし、70%という数字には異論もあるらしい。「10分の1経験則」は特定の地震にどれだけ当てはまるかわからない部分が多いというのだ。武蔵野学院大の島村英紀教授は「たとえ1%でも、それがいつ起るかわからない」という。小松教授は「予測数字にどれだけ意味があるのか」と言う。
羽鳥「備えておくにこしたことはない」
舘野晴彦(月刊「ゲーテ」編集長)「ショックですね。4年というとあっという間でしょう。家を買おうという人たちにも関わる。国の機能を移転することも考えておかないといけないかもしれないし」
小松「直下型は津波はないが、建物の倒壊と火災ですね」
羽鳥「阪神でも、倒壊と火災の被害が大きかった」
といって、具体的に何をするのか。とりあえずは、茶箪笥の重たいお皿を下段に移しておくか…。