イギリスの豪華客船タイタニック号が転覆・沈没してから今年でちょうど100年だそうだ。「その100年目にタイタニックと同じような転覆事故が起きるなんて、これはちょっと出来すぎではないの」とメインキャスターの小倉智昭は言う。イタリア中部のジリオ島付近で豪華客船「コスタ・コンコルディア」(乗客乗員約4200人)が13日(2012年1月)夜に座礁・横転した。
「船からなんの連絡もなかった」(日本人乗客)
「コスタ・コンコルディア」には日本人観光客が43人が乗っていたが、全員の無事が確認されている。乗船していた日本人の中年女性は「船からの連絡は何もなかった。電気系統の故障だという話があったが、すぐに停電して水が凄い勢いで流れ込んできた」と横転の瞬間を語った。また、男性客も「救命ボートはあったが、そのうちのいくつかは錆ついたり、故障で下に下ろすことができなかった」と、船会社側の安全不備を指摘した。
小倉「魚群探知機は深い海での魚の動向が分かる。探知機と同じような岩礁がどこにあるかが分かるレーダーみたいなものは付いていなかったのだろうか」
航路はずれ島に異常接近なぜ?
岸本哲也リポーターが「この写真を見て下さい」と事故現場の航空写真を示し、「横転した船のすぐ近くには小島らしきものがみえます。普段とは違った航路を進んでいたようです」と伝えた。コメンテーターの小野由美子(ウォール・ストリート・ジャーナル日本版編集長)は「こんなに岸に近いところを大型客船が通るなんて常識では考えられない」と話し、夏野剛(慶応大学特別招聘教授)も「岸に近づき過ぎている。タイタニックの時とは違い、海図も進歩しているのだから、なぜこんなに近いところを通ろうとしたのか」と驚く。船長に乗客全員が脱出する前に船を離れた疑いが持たれているという。