李国林受刑者が広島刑務所から脱走してからまる2日が過ぎたが、依然として足取りがつかめないなか、刑務所から川を隔てて西に1・5キロ離れた民家に空き巣に入り、衣類を盗んでいたことが分かった。
空き巣に入り缶ビール飲んで食事
広島県警が調べたところ、空き巣に入ったのは12日(2012年1月)午前8時50分から午後2時の間で、風呂場の格子窓を壊して侵入した跡があった。盗まれたのは、黒のダウンジャケット(ザ・ノース・フェイス製)1着、黒のトレーニングパンツ(ユニクロ製)1着、白の星型の模様の入った黒のニット帽、紙製白色マスク数枚。1階ダイニングキッチンで、缶ビールを飲んだり食事をしたりした跡もあった。缶ビールのDNA鑑定を行ったところ、李のものと一致したという。
「窃盗グループのリーダー格」服役中も男たちが面会
窃盗グループのリーダーだった李は、殺人未遂、銃刀法違反、窃盗などで懲役23年の刑を受け、服役中にグループの仲間かどうかは分からないが、数人の男が面会に訪れていたという話もある。
中国事情に詳しいジャーナリストの富坂聰氏は、「非常に凶悪な窃盗グループの親玉で、金で結び付くと結束が強い。仲間が逃走を助ける可能性がある」と話す。元刑務官も「面会は刑務官が必ず立ち合い記録も取るが、事前に申し合わせて隠語を使ったり、合図をされるとなかなかわからない」という。
キャスターのテリー伊藤「丸1日経っても現場近くにいるというのは、相当に精神力は強いね」
元判事の八代英輝弁護士「東にいると見せて、実は西にいたなどかなりしたたか。黒のダウンジャケットを盗んだので黒だけ捜していると、また着替えているかもしれない」
県警は500人体制で行方を追っているが、次は空き巣ではなく強盗に変わるかもわからない。