要注意受刑者まんまと脱獄―広島刑務所はスキだらけ

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   刑務所もなめられたものだ。白昼、堂々の脱走劇。きのう11日(2012年1月)、広島市中区の広島刑務所から服役中の中国人受刑者が逃走した。殺人未遂などの10の罪で懲役23年の刑が確定している李国林受刑者(40)で、警察庁は特別手配に指定し全国の警察が行方を追っている。

監視カメラ見逃し、防犯線取り外し

   刑務所によると、脱走したのは朝の運動中だ。午前10時過ぎから30分の運動が終わって点呼のさい、李のいないことに気付いた。グラウンドの隅の用具入れの屋根を伝ってグラウンドを囲む壁を超えて刑務所内を移動、高さ5メートルの塀を工事の足場を利用して飛び越えたようだ。

   番組では3つの問題点を上げた。

   (1)監視の盲点。刑務所内には98台の監視カメラがあったが、これを見ているのは1人だけ。カメラは用具入れの屋根に飛び乗る男の姿を捉えていたが、見逃した

   (2)刑務所内の死角。用具入れの後ろに人間1人入れるぐらいの隙間があり、そこに隠れて屋根に上がった。

   (3)塀の隙。昨年9月から工事中で足場があり、塀をよじのぼる手立てとなった。しかも、新聞報道によると、塀には接触するとブザーが鳴る防犯線があったが、工事中のため取り外してあったという。

   李は過去にも警察官の隙をついて護送車両を奪い逃走、30分後に捕まったこともあるという要注意人物だった。今回は24時間過ぎても手掛かりはない。

文   一ツ石
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