オウム真理教の元幹部・平田信容疑者(46)= 拉致容疑などで逮捕=をかくまった疑いで警視庁はきのう10日(2012年1月)、元出家信者の斉藤明美容疑者(49)を逮捕した。1995年 から17年近くの逃亡生活でずっと一緒だったという。出頭に付き添った滝本太郎弁護士によると、「17年間偽名で過ごしてきた。偽りの人生は終わりにします」と話しているという。
「尊敬が愛情に変わった」「私を守ろうという一心だった」
斉藤は福島、宮城、青森などで住んだ後、1996年2月に新幹線に乗ったところまで確認されていたが、以後消息はなかった。15年間、いくつかの偽名で東大阪に潜み、最後は吉川祥子の名で整骨院で働いていた。優しく親切だと評判だったという。福島出身で84年に看護師になり、93年にオウムに入信して、教団の付属病院で看護師をしていた。95年から逃亡生活になるが、平田については、「尊敬が愛情に変わった」と話しているという。
平田は逮捕された後も、だれとどこにいたのかは「迷惑がかかるから」と語ろうとしなかったが、防犯カメラの解析などで東大阪から上京したことは明らかになっていた。弁護士によると、斉藤はあとから出頭すればいいと考え、平田だけが出頭した。その結果かえって混乱し申しわけありませんと言っているという。
人口多くよそから来ても目立たない東大阪
東ちづる(俳優)は「秘密をともするもの同士でいたんでしょうが、被害者がいるのだから、すべてを話してほしい」という。
司会の羽鳥慎一「最初は命令で逃げたのでしょうが…」
田畑正(テレビ朝日報道局部長)「17年間の気力を支えたものは何だったのか」
宇治原史規(タレント)「東大阪は大阪、堺に次いで人口が多いので、よそからの人でもわかりにくかったのかもしれない」
2人の生活は斉藤が仲居やウエイトレス、事務員、看護師などで働いて支え、平田は引っ越しのとき以外は外へは出なかったという。
赤江珠緒キャスター「整骨院でとけ込んでいるような中、なぜいま自首してきたのでしょうか」
田畑「巷間、麻原死刑囚の執行を伸ばすためなどといわれているが、愛情というのもわからなくはない」
東「真面目で献身的な人だからこそオウムに入信してしまったんでしょう。その辺を聞きたい。そういう人、実はいま多いんですよ」
出頭後、斉藤は「平田は私を守ろうという一心だった」と言っているそうだ。オウムについて2人が何を話し合っていたのか。それ自体がドラマに見えてくる。