「週刊現代」巨大地震警告記事―不安煽り過ぎじゃないか
各誌の野田政権批判、総選挙予測、小沢一郎インタビュー、橋下徹大阪市長の「教育基本条例」批判、金正恩・北朝鮮の行方をひととおり読んでみたが、さほど目新しいものはない。
今年の政局は消費税増税を巡って動いていくのだろうが、野党自民党も10%アップは党としての方針なのだから争点にはしづらいはずである。小沢一郎が何十人かを連れて民主党を離党し、他党と増税反対党でもつくるのか。どちらにしても国民不在の状況は変わらない。
各誌の注目記事。現代はこのところ大地震が来る来るという警告記事をやっているが、今号では「『首都圏直下型M8 』『東海地震M9』はまもなく来るものと覚悟してください」とタイトルがエスカレートしている。こうした警告記事をやることはいいが、このタイトルはいささか不安を煽りすぎているように思う。だが、新年早々首都圏ではM7の地震が起きたから、読まずにおこうと思ってもつい目がいってしまう。
長尾年恭東海大学海洋研究所地震予知研究センター長(長いね~)によれば、首都圏直下型地震が「少なくとも10年以内に起こる可能性が高い」というのだ。東海地震も「10~20年以内には起こる可能性がある」とし、その規模はM9~9.5に達すると指摘する。私も首都圏地震や東海地震はそう遠くないうちに起こると思わざるをえない。死と同じで、いつか必ず来る時に備えるのは当然だが、今すぐにやらなければならないのは、東京に集中している国の機能の分散と対象地域全戸の耐震度チェックであるはずだ。「週刊ポスト」の「地震保険は『入るべきか、無駄金か』」とあわせて読むといい。