正月の東京-箱根間をひた走る大学箱根駅伝は、往復ともに1位の東洋大が2年ぶり3度目の総合優勝を果たした。牽引役を果たしたのが柏原竜二ら4年生の結束で、去年、早稲田大に21秒差で負けた悔しさをバネにライバルをねじ伏せた。「感動秘話SP」と題して、4人の4年生にリポーターの中山美香がインタビューした。
「一緒に学校行くなんて絶対にない」
「一番真面目なのはだれですか」と聞かれて、みんなが推したのは9区を走ったムードメーカーの田中貴章だ。その田中は「電気がついていれば消したり、お風呂場のマットを畳んだりとか、雨が降ったら洗濯物を取り込んだりとか、いろいろしましたよ」と話す。
柏原は「自分のことしか考えていなかった。それが去年助けてもらってすごい感謝して、あらためてチームが大事だということが身にしみてわかった」と言う。ただ、お互いのライバル意識はかなり強いようだ。3区を走った山本憲二は「喋らないですよ。この4人で学校に行ったら奇跡ですよ。絶対にない。ライバル意識が強すぎて近寄れない」言う。田中がこう補足した。
「1年生の時、(柏原が)あんだけすごい走りをしたので、負けられないと思った。3年生の時に彼は不調で、自分たちのせいだと責任を感じながらやってきた。柏原が同じ学年で同じチームでよかったと思います」
中山が柏原に「逆に言いたいことはありますか」と聞く。
柏原「4年間、苦しい時に支えてくれたありがとう」
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト