これが国のやることか。きょう28日(2011年12月)未明、沖縄県庁に「時間外郵便物」が持ち込まれた。届いたのは辺野古の環境影響評価書(アセスメント)、段ボール16箱だった。住民の反対できのう宅配便が追い返されていたものだった。
早朝4時に管財課長叩き起こし「守衛室に運ぶから受理しろ」
午前4時前だったそうだ。管財課長が防衛局からの電話で叩き起こされた。「守衛室に荷物を運ぶ。時間外の郵便物の受理をやっていただく」という内容だった。段ボールは連絡通りに守衛室に積上げられていた。名前もなし、宛先もなし。課長は「あくまで一時保管ですから、勤務時間 になったら引き継ぎます」
記者との間で「爆発物だったらどうする?」「防衛局からですよ。そんなことあるはずがない」
「琉球朝日放送」の記者によると、通常の手続きを踏んでおらず、宛先も送り主もない。ただ、 持ってきたのが防衛局職員だった。局長も運び込みを認めたので、アセスメントであろうというみっともない話だ。
普天間基地の移設先である辺野古の周辺環境が、埋め立てなどでどう影響を受けるかを示したのがアセスメント。7000ページになるという。これをもとに、90日以内に知事が意見を述べ、修正・変更を公表した上で国が知事に埋め立てを申請する。
今の沖縄にこれを受け入れる気は全くない。にもかかわらず野田政権が「アセスメントの年内提出」を急ぐのは、先の日米首脳会談で、首相がオバマ大統領に約束したからだ。
いよいよ政府民主党に不信感募らす県民
相次ぐ失言などから、防衛省と県の間は話もできない状態だ。評価書は当初は防衛局の職員が届ける予定だったが、混乱を避けるため郵送に切り替えた。受け取りに反対する住民150人は県庁を取り巻いて、配送のトラックをチェックしては怪しいものを追い返していた。未明の配送は住民を避けるためだったが、なんとも姑息である。住民はますます怒る。「絶対に受け取れない」「一か所の問題じゃない。沖縄対日本国家権力、アメリカとの闘いですよ」
県民の根底にあるのは、移設先を「最低でも県外」から「やっぱり辺野古」へと腰砕けになった民主党への不信だ。いかに手続きだけ進めても、最後は「ノー」だと仲井真知事がはっきり言っている。
宇治原史規ー(タレント)「沖縄県民は最初から逆なで逆なでの連続」
司会の羽鳥慎一「宅配業者だってかわいそうですよ。自分たちで持って行くべきだ」
テレビ朝日の田畑正経済部長は「このツケは先になって返って来る。行政代執行なんてことにならないようにして ほしい」と話す。
辺野古はダメだとアメリカ人ですら認めているのに、政府は何を考えているのか。