消費増税がとうとう離党者を出す事態になった。きのう27日(2011年12月)に開かれた民主党税調総会で、役員会が示した素案に批判が続出して紛糾。きょうあらためて税率や実施時期を示すことになったが、これを待たず一部議員が行動を起こした。
誘われた議員「民主党には不満、新党には不安」
内山晃(千葉7区)、斎藤恭紀 (宮城2区)両衆院議員がきょうにも離党届を出すと表明。さらに中後淳(千葉12区)、石田三示(比例南関東)、三輪信昭(比例東海)、渡辺義彦(比例近畿)議員らが続くと見られる。八ッ場ダムの再開に抗議して、中島政希衆院議員(比例区・北関東)も離党届を出している。内山は「コンクリートから人へ、八ッ場もやらない約束だった。消費税も4年間は上げないと言っていた。それがほごにされた。有権者に説明がつかない」という。
中島以外は小沢一郎元代表に近い議員で、これまで小沢は「離党には慎重に」としていたが、議員らに押し切られたらしい。内山らはこの日、党を除名され松木謙公議員(北海道12区)と会談し、年明けの新党結成に動くかまえだ。
政治アナリストの伊藤惇夫氏は「松木新党では人が集まらない。党の顔になるタイプではない」という。ただ、新党ができれば、次に小沢が動くさきがけにはなると見る。「小沢さんは消費増税に反対してますから、強行すれば離党者がどんどん出るぞというプレッシャーにはなる」という。
しかし、誘われた議員の中には、「民主党には不満があるが、新党には不安」と本音をもらす向きもある。離党者は2ケタになるとの見方もあるが、最終的には微妙だ。