金正日きょう告別式―カササギ、夕焼けにまで追悼こじつけ

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   「カササギまで出て来たときには、これは詐欺ではないかと思ったよ」とメインキャスターの小倉智昭は苦笑する。北朝鮮の金正日総書記の告別式が今日28日(2011年12月)、首都・平壌で行われ、金総書記の三男・金正恩氏の後継体制確立が内外に誇示される。北朝鮮メディアは金正恩神格化のために、連日、奇妙な映像を流している。

朝鮮中央テレビ「湖も悲しんで大音響とともに氷が割れた」

   金正日の遺体が安置されている錦繍山記念宮殿周辺の林には、死を悼むようにカササギの群れが現れていると、朝鮮中央テレビは伝える。また、生誕の地とされる白頭山の湖では、夜中に大音響とともに湖の氷が突然割れたとか、真っ赤な夕焼けが突如出現したなど、自然現象まで動員した追悼ニュースが流されている。

   龍谷大学社会学部の李相哲教授は「金正恩は偉大なる後継者であるというイメージ作りのために、使える物は何でも使うという姿勢です」と話す。

正男・正哲の兄2人参列なし

   19日に発表した国家葬儀委員会名簿には、正恩を筆頭に232人の名前が上げられているが、正恩だけ同志の呼称が付けられた別格扱いで、兄である長男正男、次男正哲は名簿に記載されていなかった。

   正恩の兄たちはどうしているのか。関西大学の李英和教授は「正男は事実上、中国に亡命しています。中国にとっては、正男を手元に置いておくことで、もし正恩が持たないとなった時に次のカードとして使える。持ちつ持たれつの関係にあるようです。正男が北朝鮮に入ったとなると、状況は混沌としてくるでしょう」と解説する。

   司会の小倉智昭「葬儀だけでいいから入れてくれというわけにはいかないのかな」

   朴斗鎮(コリア国際研究所所長)「まず無理です。北朝鮮では葬儀も政治の一つです。あらゆる物を利用して自分の権力基盤を固める。それを邪魔する者は排除します」

   金日成主席の葬儀では葬列の沿道に200万人近い国民が集まった。

文   ナオジン| 似顔絵 池田マコト
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