中国すでに金正恩見限り!?待っているのは軍の傀儡か亡命

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急死の1か月前―次期中国首相が目撃した「ワインがぶ飲み金正日」

   談志師匠が連れて行ったのかどうかは別にして、金正日の突然の死はさまざまな憶測を呼んでいる。年末に来て週刊誌の発売が変則になる中での大ニュースだったが、かろうじて間に合ったのは「週刊新潮」「週刊文春」「週刊現代」「週刊ポスト」「フライデー」である。新潮、文春は1日早い発売だったから19日、月曜日が校了日。寸前の大ニュースにしてはかなりのページを割いて特集を組んでいるが、いかんせん時間がなかったのだろう、目新しい情報はない。ポスト、現代、フライデーは22日、水曜日発売だから多少余裕はあったはずだが、ポストは「国境緊迫 中国軍が平壌を占拠する日」というシミュレーション1本。現代は一番気になる後継者・金正恩の命運を軍と中国との関係から解き明かしていて、読みごたえがある。

   中国は10月24日、次期中国首相に内定している李克強副首相が平壌へ行った際、ワインをがぶ飲みする金正日を見て、この独裁者の最後は予想されているより早いものになるだろうと報告していたという。

   さらにそのとき金正恩とも握手を交わしたが、北朝鮮内部に異変が起きていることに気づいた。首脳会談にも晩餐会の席にも、金総書記の側近中の側近、金永春人民武力部長(国防相)の姿がなかったのだ。金日正の命を受けて数々のテロを実行してきたのは金永春だといわれている。金正日は将来の金正恩体制を全面的に支えてもらうために金永春を人民武力部長に昇格させ、後見人に指名したのだ。

   しかし、2人の考え方がまったく違うために、大きな亀裂が生まれていると見る。金永春は金正恩がやろうとした「10万戸の住宅建設」や「デノミ政策」「朝鮮国家開発銀行の発足」などを、経済改革が国外に門戸を開き、相対的に軍部の力が弱体化することを嫌って、ことごとく潰したという。確執はどんどんエスカレートしていったため、金総書記は金永春を疎んじるようになったのだが、驚く決断を中国側はしていた。金正恩を後継者として無能だと断じ、金永春に対して、金総書記亡き後は中国人民解放軍が全面的に支援すると伝えていたのだ。また、金正恩が中国への亡命の道を選んでも、受け入れるつもりはないという。軍の傀儡か亡命か。どちらにしても金正恩に明日はないというのが現代の読みである。

   情報源が明示されていないのでこのまま信じるわけにはいかないが、後ろ盾を突然失った若いボンボンが、この国を率いていくためには軍の協力が不可欠である。軍が力を強めていくことになれば、人民の窮状はいよいよ深まることも間違いない。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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