キャスターの赤江珠緒が女性の生き方に挑む「Aウーマン」コーナーで、パントマイムのヨネヤマママコさん(76)を訪ねた。この道一筋50年以上、本人は「65年」というパントマイムはいまも冴える。赤江もこれに挑戦したのだが……。
ヨネヤマママコに「弟子入り」
山梨県身延町生まれ。幼いころから始めたバレエの影響で高校時代には創作舞踊に魅せられ、18歳で上京。東京教育大(現筑波大)に通いながら舞踊を続けていた時、マルセル・マルソーと出会った。
「ショックでした。ユーモラス、滑稽、ケバケバしくてダイナミックで、ドラマチックで、 夢中になりました」
19歳で発表した作品が芸術賞を受賞し、NHKの「私はパック」(1958年)や「クレージー・キャッツ」(59年)でレギュラーになった。24歳で俳優の岡田真澄と出会い結婚し、これが彼女の人生を変えた。
「出会っちゃいけなかったんですよ」
愛情、経済で破綻して1年で離婚。身も心もボロボロになった彼女はアメリカへ渡る。
「仕事もお金もない。男性もいない。しかし死にたくもない。驚くほどの孤独という毒」
大学や劇団でパントマイムを教えながら演技を磨き、37歳で帰国して劇団を作った。しかし厳しすぎる指導に団員が逃げ出した。そこで悟った。
「絶望と仲良くなればいい」「暗がりを歩くことに慣れればいい。慣れちゃえば自然と灯りがともる」
「人生すべての日々が舞台」
そんなヨネヤマさんに赤江が挑んだ。もともと濃いめの彼女は、道化師風のメイクがなかなか映える。だれかが「キョンシー」なんていっていたが、それだけの迫力はあった。歩き方、ドアの開け方、風船の演技、そして最後に2人で球を転がすパフォーマンス。終わって「どうでしょう?」と不安げな赤江に、ヨネヤマは「さっきの練習の方がよかった」
司会の羽鳥慎一「いやあ、タマちゃんのメイクもすごいですねえ」
松尾貴史(タレント)が「食い倒れの人形みたいな」と上手いことを言う。
羽鳥「ママコさんすごいですね」
赤江「いろんな方がいまパントマイムされますけど、基礎の部分を考え出した方。みな彼女から出ている」
松尾「よく真似してましたもの。風船とかね」
羽鳥「来年、喜寿ですよ」
立花胡桃(タレント)「動きがしなやかですよね。またお弟子さんの料理が…」
松尾「いただくときの静謐な緊張感が。いただきますよというね」
赤江がヨネヤマからいただいた提言は、「結果よりはプロセスが大事」「舞台の上だけじゃない。人生のすべての日々が舞台なんだと」
羽鳥が「偶然ですけど、全く一緒ですねぇ」
わきで松尾が「違う、違う」という顔をしている。