大阪維新の会の忘年会がきのう12日(2011年12月)に 大阪市内で開かれた。橋下徹大阪市長、松井一郎大阪府知事を中心に、関西の政財界の多数が集まったさまはまさに勢いを示していたが、なかに話題の「あの人」もいた。元経産省の改革派官僚の古賀茂明氏だ。赤いバラを胸に付けていたから来賓だったのか。
ここで松井知事が突然、「てっきりもう(顧問就任を)要請したものだと思ってたんですけど、どうも本人にまだ伝わってなかったようで。今日ここでぜひお願いしたいと思っております」とやった。後ろで橋下市長も笑っていた。これをうけて古賀は、あっさりと「喜んでお受けさせていただきます」と答え、大きな拍手が起った。「顧問」とは府市統合本部の、つまり大阪都構想の顧問のこと。府と市の行政の意思決定に関わることになる。
大阪都構想実現の壁「国会で法改正」へ布石
橋下は「新しい大阪の動きを知事の決定のもと進めてますので、ぜひみなさん、新しい大阪を体感していただきたい」とあいさつ。市長就任は19日だが、松井はすでにこの日の府議会で、市との連携を強調する異例の所信表明をしていた。「橋下市長としっかりとタッグを組んでまいります。まずは府市統合本部を設置し、役割分担を明確にするとともに、改善方法を明らかにします」と述べた。古賀はここで中心的な役割をはたすことになるわけだ。
橋下はこの後も「大阪都構想ができれば、次に同じような手法で国全体の統治機構を変えていく。明治維新以来、国の形は変化がなかったので、ここで新しい国づくりをやらないといけないと、国民のみなさんが徐々に感じてくださっているのだと思います」と意気軒昂だった。
司会の羽鳥慎一「とうとう古賀さんが出てきましたね」
舘野晴彦(月刊「ゲーテ」編集長)「古賀さんだと大きな力に取り込まれないでしょうからいいですね。それに、財界から政界、みんなすり寄ってきている。古賀さんみたいな人が力をふるってほしい」
橋下構想には堺屋太一・元経企庁長官の起用や中田宏・元横浜市長を副市長にという話もある。ただ、気になるのは橋下と小沢一郎・元民主党代表との距離だ。「なぜまた小沢なんかが」と思うのだが、「大阪都構想には、地方自治法の改正に国会が動かないといけない。そこで小沢に」ということのようだ。
羽鳥「小沢さんにも思惑があって?」
舘野「橋下さんは小沢さんの政治家としての大きさにひかれているといっていた。小沢さんも消費税に関しては一番ぶれてない」
それはちょっと話が違うだろう。だいいち、それまで小沢が力をもっているようでは… と、そっちの方が心配になる。ともあれ、20日に2人は合うのだそうだ。