大震災から9か月―わかってきた巨大防潮堤が津波被害拡大

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新たな高防潮堤計画に地元の反対

   巨大津波に虚を突かれ、被害を大きくした点が共通しているが、今後の防災対策、復興の現状はどうか。気仙沼湾を囲むような新たな防潮堤の建設計画が進んでいるというが、この計画に地元で反対意見が噴出している。気仙沼湾は美しい景観で年間200万人の観光客が訪れる。貴重な収入源だが、湾を取り囲むように高さ5メートルから7・2メートルの防潮堤が完成すると海はまったく見えなくなる。

   宮城県は今後住民への説明会を開くことにしているが、安全か景観かで議論が分かれている。コラムニストの勝谷誠彦が吠えた。

「誰でもニコニコ笑える復興はないですよ。ある意味で主権の制限も必要だと思う。そこで、いま憎まれても100年後に評価される政治家の出番がくる。
もう一つ不思議なのは、なぜまだ防潮堤なのか。高い津波が来てさらに高くする。物をつくる前にちょっと考えたらどうか」

   政府は震災発生当初から復興は被災地任せ。100年後に評価されるなら憎まれてもいいという政治家と探すのが一番難しそうである。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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