吉田昌郎・福島原発所長入院!東電ひた隠す病名と被曝線量―新聞・テレビなぜ追及しない?

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世界恐慌来るのか?裏で政・官・財・報の既得権益者は大笑い

   さて、私は商学部の出だが経済と名のつくものには関心も薄いし、正直よくわからない。エジプトから火がついた欧州の経済危機は収まる気配を見せず、その余波は日本にも及ぶといわれている。各週刊誌も取り上げているが、どれを読んでも正直ピントこないのはなぜだろうか。たとえば、「週刊現代」は「世界恐慌、その現実的影響」として、「いずれやってくる超インフレに備えよ」「生保は大丈夫なのか」、その関連で「ああ、公務員だけが幸せな社会」という特集をやっている。

   「週刊ポスト」は「ボーナスは『安すぎる日本株』を買え!」、週刊文春は「『世界同時不況』日本に本格上陸!」というテーマで「リーマンショックから3年『日本人の給料』ここまで下がった!」と年代別、地域別3万人の"衝撃データ"を公開している。

   現代、文春は世界恐慌が来れば日本は大変なことになるという悲観論。現代は日銀山口広秀副総裁が「安全資産とみなされていた日本の国債が危険資産に変わるリスクがある」と発言したことの意味は大きく、国債が暴落すれば生命保険会社も破綻する恐れがあり、そのとき「契約者保護」で守られるかは危ういとする。証券会社は大再編へ動き、毎月分配型の投信はすぐ売ったほうがいいと警告する。

   文春は北見式賃金研究所・北見昌朗所長が毎年行っている調査で、平成22年の調査データ分析によると、「首都圏、関西、愛知の三大都市圏の五十歳代サラリーマンの年収が、揃って五百万をきってしまいました。私が賃金調査を始めてから、初のことです」とのこと。また、リーマンショックからわずか3年で日経平均株価は39%も落ち、東証の時価総額で140兆円も失われ、まだ株価は落ち続けるのではないかと読む。

   だが、ポストによれば日本企業の内部留保は257兆円もあり史上最高レベル。円高にもすでに多くの輸出企業は対応ができている。なのに、不景気になると自分たちの裁量が増える官僚たちにメディアは踊らされ、不景気情報しか受け取れない国民は、重税にも給与カットにも「仕方ない」と諦めてしまっている。その裏で政・官・財・報の既得権益者たちが大笑いしているというのである。

   では、どの銘柄を買ったらいいのか。個人投資家向けに投資情報を提供する藤井英敏カブ知恵代表が5つの条件をクリアした39銘柄を紹介している。5つの条件とは、時価総額300億円超、ROE(自己資本利益率)7%以上、PRB(株価純資産倍率)1.0倍以下、予想配当利回り2.0%以上、過去3年平均売上高成長率5%以上。5銘柄だけ抜き書きしてみる。「サッポロホールディングス」(株価286円=以下同じ)「旭化成」(444円)「コスモ石油」(195円)「三井金属鉱業」(178円)「日産自動車」(666円)。いかがだろうか、ボーナスでなくても、ポケットマネーで買えるほどたしかに安い。

   株だけ取り上げてもこれだけ先の見通しが違う。私は買うカネなどないからどうでもいいが、こうした先行き不透明なときは、じっとガマンするしかないのではと思ってしまうのだが。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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