「朝刊チェック」コーナーで並んだ原発関係のいくつかの記事が、ひと続きの物語になっていて面白かった。まず、福島第1原発1号機の内部の解析結果を東電が発表した。1号機では溶けた核燃料全部が圧力容器を突き破って格納容器の底に落下。コンクリートを最大で65センチ侵食していた。あ37センチで格納容器の外壁鋼板に達するが、燃料は温度が下がっていて東電は安定状態にあるとみている。
司会のみのもんた「さらに侵食すると土の中へ入っちゃうの?」
小林悠アナ「まだチャイナシンドロームにはなっていません」
なったら大変だが、外壁鋼板の下のコンクリートはさらに7・6メートルある。
小林「燃料回収の技術をこれから開発する必要があるということです」
みの「これから研究開発? それでも原発をやろうっていうの? 面白いね。陳情の記事もある」と、ここから2010年の政治資金収支報告書の話だ。
「脱原発議員は次の選挙で応援しない」
労組・電力総連が福島の事故後も、組織的な陳情活動を、おもに民主党議員に展開していたと朝日新聞が伝えた。電力系労組13団体の政治活動費は2010年で約7億5000万円。うち約6400万円 が電力総連に上納され、多く民主党議員の支援に充てられていた。
福島の事故後は距離を置く議員が増えたため、むしろ陳情活動を強化。原発に否定的な発言があると、議員や秘書を呼び出して正しているという。幹部は「脱原発議員は次の選挙で応援しない」と言っているという話。
みの「すごいですね。議員を呼び出すとは」
北川正恭(早大大学院教授)「これは電力関係に限らない。正したり、いいときは褒めたりする。政治献金は、たとえは悪いが、歌舞伎役者に投げ銭をするように、ホントにいいぞというときに出すようにならないといけない」
みの「献金は何か目的がなければ出ないものでしょう」
金井辰樹(東京新聞政治部記者)「3月11日以後も同じことをやっていたら問題。変わらないといけない」
みの「政党交付金は何のために認めたの」
小林「電力9社の方もパー ティー券を購入していた」
これは毎日新聞が報じているもので、企業献金自粛の裏で、政治資金収支報告書に記載する必要のない1回20万円以下に抑えて表に出ないようにしていたという。
みの「そういう金は全部、電気料金から出ているんでしょ。問題だね」
政治資金報告書ではもうひとつ、資金力で民主党が自民党を上回ったと読売新聞。2009年より民主党が26億 円増え、自民党は144億円減って、収入・支出ともに民主が上回った。議員数は「金」に表れるというのがよくわかる。これが日本の政治のレベル。