ギャップ力、吸引力、子ども力、オヤジ力
サンケイスポーツの巨人軍担当の女性記者が登場して、こんな噺を披露する。
「(渡辺は)信じられないかもしれないが、ハイヤーでコンビニに横付けし、てくてく歩いてお弁当を買い、車のなかでパクパク食べている。弱々しいおじいちゃんの姿を見せながら、突然に怒る『ギャップ力』が面白い」
評伝を書いたことがある魚住昭(元共同通信記者)も、「相手を面白がらせる茶目っ気、人を取り込む力『吸引力』の強い人」と話す。
渡辺語録を分析した「ナベツネだもの」の著者・石黒謙吾は、「女性の対談相手だと『キスさせてくれるのか』と突然言い出す『子ども力』」
営業コンサルタントの島田士郎は「キツイことを言っても最後まで面倒をみる。抱え込む人なんですよ。認知症の夫人を施設に入れずに、毎日抱きしめてキスをする『オヤジ力』がある」
さらに、スタジオでもナベツネヨイショが続く。作家の柴門ふみは「清武さんは女々しい人じゃないですか。恫喝されたというが、本人は普段からああいうことを言っている人で、恫喝と考えていないのでは」
最後に小倉が、「記者会見を聞いてこれで終わったなと思った。新しいものは何もなく、本人の保身しか感じられなくて、何の興味もなくなった」
窮鼠猫を噛むの例えは死語。今や長いものに巻かれろの時代か……。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト