体脂肪計など健康計測機器メーカーのタニタは、「タニタの社員食堂」のレシピ本が2巻で計420万部というベストセラーになって、こっちの方で知られるようになった。社員食堂と同じメニューが社外の人も味わえるようになるという。
タニタはきのう21日(2011年11月)、社員食堂のメニューをもとにしたレストラン事業を展開すると発表した。飲食チェーンきちりと提携して東京・千代田区丸の内の国際ビルに「丸の内タニタ食堂」を来年1月にオープンする。
日替わり定食800円とオリジナル定食900円
タニタの社員食堂は「健康機器メーカーの社員が太っていては示しがつかない」と、低カロリーメニューを中心に1999年に作られた。メニューの特色は、定食スタイルで1食あたり500キロカロリー前後、塩分3グラム前後。この結果、社員は「10キロやせた」「肌荒れがなくなった」「ウエストが4センチ細くなった」などの声が社内から上がり、ではとレシピ本を出したらバカ売れというわけだ。
丸の内のレストランも社員食堂と同じレシピだが、日替わり定食(5品)800円と週替わりオリジナル定食900円の2種類だけ。選択肢を減らすことで、計画的に栄養バランスをとってもらうのが狙いだという。ランチ専門で午前11時から午後3時までの営業でセルフサービス。体組成計を備えたカウンセリングルームがあって、 栄養士が無料でアドバイスしてくれる。3月には弁当も始めるという。NS事業部の南修二部長は「(レストラン経営は)不安もあるが、タニタは昔、体重計とか作っていたねといわれるくらいにこちらがメインになったらいい」という。