来日中のブータンのワンチュク国王がさわやかな笑顔を振りまいている。きのう17日(2011年11月)は国会でのスピーチ、慶応大学では名誉博士号、講道館で柔道見学。18日は福島・相馬市へ、19日は京都と、まあ忙しい旅だ。
明治神宮では参拝者と気さくに写真
衆院本会議場では英語で演説し、被災した日本にエールを送った。
津波のニュースを声もなく見守ったこと、愛する人を、家族を失った人たちに哀悼の意を表したいと思っていたこと…。
「ブータン人は皆様とともにあります。支援はささやかなものですが、友情、連帯の思いは真のものです」
最後はブータン語で「ブータンは常に日本の友人です」と結んで、満場の拍手を受けた。ブータンは東日本大震災に100万ドルの義援金を贈ってくれている。
午前9時半に訪れた慶応大学では、報道人に「10月に結婚したばかりです」とジツェンペマ王妃を紹介。ブータンは前国王が導入した「国民総幸福(GNH)」で注目されている。慶応大ではこれを称えて名誉博士号を授与した。
そのあと訪れた明治神宮でも参拝者の注目を浴びたが、カメラの注文にも2人は気さくに応え、夕方の会合では「みなさんを抱きしめたいが、代わりに妻を抱きしめます」と王妃と抱き合って笑わせていた。
「大人になったらお嫁さんにしてください」7歳と17歳の約束
国王夫妻は先月15日に結婚したばかリ。今回の来日は新婚旅行でもある。2人は17歳と7歳のとき出会い、「大人になったらお嫁さんにしてください」という少女に、「そのとき独身だったら妻にしたい」答え、10年後に再び出会って交際になったのだそうだ。実は王妃はおととい、銀座の「ユニクロ」を訪れて、いま話題の薄手のダウンジャケットやインナーなどを購入したという。王妃の幸福度はすこしアップしたか。
司会のみのもんたが感に耐えたように「紳士ですね」という。
吉川美代子(TBS解説委員)が「お父様の前国王もジェントルマン。閣僚もみなジェントルマンです」と妙に詳しい。王妃が購入したのと同じダウンジャケットを着てみせたアナウンサーの加藤シルビアにも、「寒いので、王妃になって外へ出ることが多いから温かいものが必要になったんでしょう」という。
「京都は1泊ですか。京都ならではの遊びを教えて差し上げたかったな」などと言っていたみのが、「えっ、吉川さん、ブータン友好協会?」
吉川「メンバーです。みんな質素ですよ」
みの「日本も見ならわないといけませんね」
みのが一番見ならわなければいけないという声が出そうだが、きのうの国会では、一川防衛相がブータン国王を迎えた宮中の晩餐会を欠席して同僚議員の政治資金パーティーに出席したことが指摘された。パーティーの挨拶で「こっちの方が大事」と言ったとか言わないとか、そんな記事も出た。それもまた、幸福の尺度のひとつか。欠席した閣僚・幹部は、他にも川端達夫総務相、細野豪志環境相、山岡賢次国家公安委員長がいた。国賓の宮中晩餐会より優先する事ってなんだろう。