国会版の仕分けともいえる衆院決算行政監視委員会の審議がきのう16日(2011年11月)に行われた。メインはスーパーコンピューター「京(けい)」。計算速度世界一を達成したが、2年前の仕分けでは蓮舫氏の「2番じゃだめなんでしょうか」で有名になったヤツだ。
この時は110億円が削られたが、これがどう影響したかを問われて、文部科学省は「今年11月の完成予定が来年6月になったが、進化発展させたととらえている」。理研も「開発加速は行われなかったが、当初の目的に沿って進んでいる」と答えた。
「京」の計算速度は1秒間に1京510兆回。1のあとにゼロが16付く。2位の中国製の4倍のスピードという。世界一は今年6月に続き2期連続で認定された。
研究所の巨大オブジェと電気代の水増し計上
平将明議員(自民)は「ほとんど影響がなかったということは金の使い道に問題があるということ」と、研究所の入口にある巨大オブジェをやり玉にあげた。
「何億円もかかってるんだろうな。私は経営者出身だから、 他人の金だからできるんだろうなと正直思う」
岡田康裕議員(民主)は「運営経費は80億 円と見られていたものが、今後120億円にふくらむ理由は何なのか」と正し、参考人の金田康正・東大情報基盤センター教授も「電気代は1キロワット11~12円で契約できるはずだから、全体で20億円。それが予算では28億円になっている。高い」と指摘した。
村井宗明議員(民主)は「1番になるという必要性の盾に守られた天下りがある。年収1717万円もの役員が必要なのか。34人もの省庁出身者が必要なのか」と追及、文科省の倉持隆雄・研究振興局長は「求められている人間を出していると認識している」と言ったあと絶句。城井崇政務官が「これまでも減らしているが、いま一度踏み込んで検討する」と答えた。