どこが中継放送するかが注目されていた15日(2011年11月)のサッカーワールドカップのアジア第3次予選「日本対北朝鮮」は、地上波はTBS系、衛星放送はNHK・BS1が決まったが、北朝鮮のイベントやスポーツを生中継するのは初めて。はたしてスムースに中継できるか懸念が広がっている。
試合は平壌の金日成競技場で午後4時キックオフだが、TBSに認められた中継クルーはスポーツ局の15人。これで機材運搬、ケーブル接続、送信、中継、記録、データ取材などをすべてこなさなければならない。TBSは北朝鮮の国際映像に加え、独自カメラを設置し、アナウンサーと解説者が現地入りして放送する。NHKは国際映像を使って東京で実況と解説を行う。
北朝鮮が撮影する国際映像
「独自カメラを設置できたとしても、あれもダメこれもダメでしょうから、どこまで撮れるかまだわかりませんよ。試合当日になってまともな送信ができない可能性がありますね。北朝鮮側が撮る映像では北朝鮮チームばかりを映したり、都合の悪い場面はカットなんてことも起こるかもしれません。まあ、それはそれで北朝鮮の国情が見えて面白いかもしれませんけどね」(在京キー局幹部)
TBS以外の民放テレビ局、新聞社も51人の取材申請をしたが、すべて許可されず、わずかに記者は通信社3人、専門雑誌2人など6人、カメラマンは通信社2人、Jリーグ公式メディアなど4人の計10人だった。(テレビウォッチ編集部)