歩道をわがもの顔で走る自転車を減らそうと、警察庁はおとといの25日(2011年10月)、自転車の車道走行を徹底するよう通達を出したが、今度は車道を走る自転車に不安が出てきた。正しく安全な自転車の乗り方について、リポーターの黒宮千香子が世田谷区内の道路を実際に走りながら、NPO法人自転車活用推進研究会の内海潤理事にアドバイスを受けた。
自転車専用レーンでもこんなに走りにくい
はじめに内海が「自転車は原則車道、左側を走ることになっています」を確認。黒宮はふだんから自転車に乗りなれていないのだろうか、いささか不安定な走りでブルーの自転車専用レーンをスタートした。
しばらく行くと、前方に路上駐車の車。黒宮「どうしましょう」
内海「後ろ、いま車がきていません。右に出て下さい」
車道に出て追い越した。自転車レーンをはみ出し車道に出るときは後ろの車にウインカーのように右手で合図するとよい。
途中で専用レーンがなくなると、そのまま車道の左側を走る。幅の広い歩道にさしかかる。
黒宮「ここは広いので、びゅん、びゅん乗ってもいい?」
内海「いやいや、歩道は徐行を徹底してください」
徐行とはすぐに止まれる速さ。時速6~7キロだ。広いと思って飛ばす自転車が多いせいか、狭い歩道よりも事故が起きやすいという。
幅3メートル以下の歩道は自転車禁止
「どうですか、実際に走ってみて」
司会の羽鳥慎一が黒宮に聞く。
黒宮「いや、怖いです。危ないです。左側走行なので、車は後ろから来るから見えないんです」
コメンテーターの松尾貴史(タレント)は車をよく運転するようで、「右側を走行されると、車と自転車のスピードがプラスして万一ぶつかったときダメージは掛け算で大きくなります」
右側走行ばかりか、無灯火も多いなど自転車の危険性をひとしきり指摘した。
司会の赤江珠緒「高校時代に自転車通学でしたが、歩道を走れといわれた時代がありました」
その歩道について、これまでは幅2メートル以上の歩道は条件によって自転車も許可されていたが、これからは3メートル以上に引き上げられる。
羽鳥「(車道を走る場合も)自転車レーンはまだそんなにないですよね」
立花胡桃(作家)「規制する前に整備しないとだめですよ」
羽鳥は「乗る方がまず気をつける。道路の整備も急にはできないでしょうから」とまとめた。