TPP参加って野田首相の対米サービス?…内閣府が大ボラ試算

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   TPP(環太平洋経済連携協定)の交渉参加問題は賛成・反対で国論を2分しているが、いまひとつメリットとデメリットがよくわからない。笠井信輔アナが反対論を唱える京都大工学研究科の中野剛志准教授に話を聞いた。

輸出増を狙う賛成派、第1次産業擁護の反対派

   まずTPPとは何か。太平洋を取り巻く米国、ペルー、チリ、豪州、ニュージーランド、シンガポール、マレーシア、ベトナム、ブルネイの9か国が参加し、関税を原則ゼロにして貿易を自由化するルール作りの交渉だ。交渉されるのはそればかりでない。金融、食品検疫、遺伝子組み換えなど食品などの安全規格、知的財産など21分野もある。

   そこに日本が参加するかどうか迫られているわけだが、もっぱら議論の中心は、工業製品の輸出増を狙う賛成派に対し、農家などが壊滅的な打撃を受けるという反対派で2分。民主党の前原誠司政調会長が外相時代に「GDPに占める第1次産業の割合1・5%を守るために犠牲になっているのではないか」と発言して賛成派を焚きつけた。野田首相が交渉参加に前のめりになっているのを受け、内閣府は25日(2011年10月)、「GDP2・7兆円増加」の効果があると試算を公表した。

   政府内で交渉参加への土壌づくりが進むなか、農業団体など反対陣営は26日、東京・日比谷の野外音楽堂で決起集会を開催。壇上で国民新党の亀井静香代表が演説し、「ここで間違えれば、この日本にドジョウ1匹といえども住めなくなる」と、反対ののろしをあげた。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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