5歳の幼児が虐待で死亡する事件が起きた。今度もまた近隣住民からの通報で児童相談所が関与していたにもかかわらず、「救出」できず死に至った。
コメンテーターの高木美保(女優)は「『とくダネ!』で何度も取り上げたのに、なぜ改善されないのか。どこかで皆、他人事のようになっているのではないですか。これ、どう考えても危ない家庭ですよね」
死亡1か月前、訪問で会えなかったのに放置
埼玉県警は21日(2011年10月)、春日部市の無職、吉田幸生(27)と同居している弟の吉田武史(25)の両容疑者を暴行の疑いで逮捕した。急性硬膜下血腫で8月16日に死亡した5歳の長男に殴るなどの暴行をふるった疑い。長男の遺体には複数のあざがあり、体重は普通の5歳時の半分、約10キロしかなかったという。
経緯をたどると、幼児は吉田兄弟と3人暮らしだった。2007年8月に近隣住民から警察に通報があり、民生委員やケースワーカーが月1回の割で定期的に訪問を始めたが、09年6月に再び近隣住民からの通報があったが、このときも厳重注意だけだった。
昨年12月に市の担当者が訪問したときには、幼児は元気で体重も普通だったという。ところが、死亡する1か月前に児童相談員が訪問した際は幼児に会えず、結局「救出」できなかった。
この間、児童相談所はどういう判断をしていたのか。新聞報道では、担当した児童相談所は「昨年3月には危険はないと判断して『要保護児童』の対象から外していた」という。
父親とおじが4年にわたって暴行
司会の小倉智昭は「この経緯をみると、幼児は4年間にわたって何らかの形で暴行を受けていたことが考えられるよね」と児童相談所の対応を訝る。
デープ・スペクター(タレント)「最後に会えないで、そのままにするのは大問題。会えない場合にはどうすればいいか考える必要がある」
児童相談所の所長は「死亡したことは重く受け止めている」という。亡くなってから重く受け止めても遅い。頻発する児童虐待を教訓として対応してこなければならなかったのに、これでは通り一遍の釈明としか受け取れない。
(吹き出し)高木:みんな他人事になってる