司会のみのもんたが日本地図の上の目隠しをとっていくと、札幌、仙台、大阪…と、奇妙な絵柄が次々に現れた。どうも電車の横腹に文字らしいものが塗ったくってある。いま流行の広告かと思うほど大胆な落書きである。しかもすべて地下鉄ときたもんだ。「なんで?」とみの。
監視カメラに2人組の男。10分で描き上げる早業
はじめが9月3日(2011年)で、大阪市営地下鉄の横っ腹に飾り文字で「CUTE」「CRAZE」と描いてあるのが見つかった。深夜零時から午前4時50分まで入庫してあった間に何者かが描いたものだった。
次が9月10日で、福岡市営地下鉄の車両基地内だった。文字は「MTGS」とあった。防犯カメラから、深夜2時半くらいに2人が侵入して10分 くらいで描いたらしい。巨大な飾り文字をカラフルに10分で描きあげるのだから、相当に手慣れている感じだ。
そして今月3日に神戸の市営地下鉄。これはでかかった。車両の側面全体に広がる2メートル×15メートルの大きさで、窓ガラスにまで及ぶ「CUTE」。2日後の5日 には再び大阪の地下鉄で文字は「CUTE」だった。
16日には仙台に飛んだ。 南北線の泉中央駅のホームに折り返しのため停車していた車両の横腹に1・5メートル× 5メートルの落書きを運転手が見つけた。文字は「MTGS」。誰も気づかず、電車は30分間走っていた。落書きも夜ではなかった。折り返しの反対側の終点・富沢駅で、停車中の電車の側面に2人組が描いているのが防犯カメラに写っていた。時間は午前6時26分から35分までのわずか9分間の早業だ。ワンマン運転のため、車掌がいないのに乗じた犯行だった。
19日には札幌市営地下鉄。これは長さ10メートルにわたって飾りの文字で「CUTE」 「CRAZE」とブルー、オレンジなどの派手なカラーペイントである。午前6時半頃、運転士が点検中に発見した。夜間車両を止めておくシェルターのカベが外され、侵入した跡があった。