長崎の鷹島沖で元寇のときの船の残骸がみつかった。考古学が大好きという小林悠アナが、現地へ飛んだ。元寇の役は誰もが知っている歴史上の大事件だ。4万人、4400隻という蒙古の軍勢が攻めてきて、あわやというときに「神風」が吹いて全滅。敗れていたら日本の歴史は間違いなく変わっていた。
池田教授「ばらばらでなくまとまったのは初めて」
船を見つけたのは琉球大学の池田榮史教授。9月30日(2011年)から伊万里湾一帯の潜水調査を行い、鷹島の沖合200メートルで10メートルの竜骨と外板が並んでいるを発見した。泥の中にも砲弾の破片など遺物がいろいろ埋もれている。舟は全長20メートルくらいだという。JNNのカメラもこれらを確認。記者は「私の胴回りと同じぐらいの木が10メートル以上にわたって延びています。 船の背骨、キールとみられます」とレポートした。
池田教授は「これまでバラバラに見つかったことはあるが、まとまったのは初めて。13世紀後半の造船技術がわかる。粘りのある海底の泥が木を守った」という。
現地は普段はトラフグの養殖などで知られる穏やかな海。鷹島歴史民族資料館は「これまでの発見とは格段に違う。元の船がどのようなものだったかの解明につながる大発見」と言う。地元の人たちも「やったね。少なくとも重要文化財。国宝扱いになればうれしい」と大興奮だ。しかし、池田教授は今回は引き上げはせず現場保存にするという。銅の網をかけておくと木の劣化が防げるのだそうだ。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト