プロ野球・横浜ベイスターズはどこに行くのか。売却先の最有力候補として、ゲームサイト「モバゲー」の運営会社ディー・エヌ・エー(DeNA)の名前が上がっている。「ニュースアップ」のコーナーで取り上げた。
ナベツネ「日本の産業構造の変化で親会社は変わるんだよ」
「みなさん、DeNAという会社、本当にご存じでしょうか」と小松靖アナウンサーが問いかける。プロ野球といえば、何かとその言動が話題になる読売新聞グループの渡辺恒雄会長(85)だが、9月30日(2011年)には、こう言っていた。
「モバゲーのDeNA?全然知らないね」
それが、一昨日(18日)になるとこう変わった。
「日本の産業構造の変化で(プロ野球球団の)親会社は変わるんだよ」
いったいDeNAとはどんな会社なのか。創業は12年前の1999年。急成長を導いたのは創業者でもある南場智子前社長(49)。ことし5月に夫の看病を理由に突然退任したが、カリスマ経営者として知られた。
モバゲーは携帯電話向けのゲームサイトで、ゲームの多くは無料配信だが、ゲームの中で武器や洋服などのアイテムを購入すると料金が発生する。会員数は2700万人を超える。昨年(2010年)の売上高は1127億円。前年比2倍以上の成長だ。
司会の羽鳥慎一「プロ野球の親会社も変わってきましたね。最近は楽天、実現しなかったけれど、ライブドア、そして今回はDeNA」
玉川徹(テレビ朝日ディレクター)は「経済の新陳代謝、健全なことだ」とみる。小松がその変遷を解説する。戦後から高度成長期は鉄道会社が主役だった。バブル景気の頃は流通会社が出てきて、2000年以降はIT会社が参入。「鉄道と流通の間に映画会社があった」と松尾貴史(タレント)。東映フライヤーズ、もっと前は松竹ロビンスなんていうのもあった。
買収金額約100億円、新規参入30億円、年間維持費150~200億円
球団買収によるメリットは何か。証券会社のマーケットアナリストによれば「DeNaは若年層の会員が多い会社なので、これから高齢者層にアピールしていくことを考えると、知名度の向上にプラスに働く」という。
「ただ、この話が出た時にDeNAの株価が8%ぐらい下がった。球団を持つことがメリットでないと考えている人もいるということ」と松尾。
羽鳥「すごいお金がかかるんですよね」
小松によれば、買収金額約100億円、新規参入に30億円(預かり保証金、野球振興協力金など)。年間の球団維持費150~200億円。「球団を持つということは大変なステイタスですが、それだけの体力も必要ということです」
今シーズン最下位が確定的なベイスターズ、親会社が変わって、甦ることができるか。