野田首相は昨日18日(2011年10月)、就任以来2度目の福島入りをした。午前中は集中的な除染作業が始まっている福島市大波地区、午後は富岡町の住民たちが避難している大玉村の仮設住宅や郡山市の私立富田幼稚園を訪れた。
行政の作業もう待っていられない
野田が視察した大波地区は福島市内でも放射線量が高い。司会の羽鳥慎一は「ここ以外にも福島市内では、地域によって毎時34マイクロシーベルトの放射線量が今でも検出される箇所があります。住宅での除染作業が急がれます」と話す。
清水貴之リポーターによると、「福島市独自の除染作業として、市内の約11万世帯のうち4万世帯を今後2年間かけて除染することを決定しています」ということだが、そんなに待っていられないと自腹を切って除染作業を業者に依頼する市民も少なくない。
効果大きいアメリカ軍が開発したデコンジェル
清水「除染で大きな効果があると思われているのが、アメリカ軍が大気中の放射性物質を取り除くために開発したデコンジェルです。このジェルを使えば、屋根や外壁の細かい隙間まで付着している放射性物質を半分以上取り除くことができます」
しかし、費用は結構かかる。1回の作業で20万円前後ということで、羽鳥は「そんな高額の費用を簡単には払えないでしょう」とため息。東ちづる(女優)は「除染を1回やれば、2度と汚染されないという保証があるのかしら。東電は放射性物質の飛散は落ち着いていると話しているけど、何を根拠に落ち着いたと判断したのか分からない」と危惧する。
宇治原史規(漫才師)「電力会社に除染のノウハウや除染技術がなかったことは驚くべきこと。あれだけ各地に原発を作っておいて、もしかしたらという事態を想定していなかったのか」
いや、原発事故は絶対に起こらないということにしてあったのだから、想定はしても対応策は考えていなかった。